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川上弘美の「どこから行っても遠い町」という連作短編集を読み終えたとこ。

ここ4日間ほど読んでたのかな。
私はこういう小説、大好きやなぁ、と読み終えてやっぱり表紙を撫でてみたくなりました。
私にとって、読み終えて表紙を撫でるというのはその小説への最上級の表敬です。

短編集なので、その中でもことのほか気に入ったものもありました。
気に入ったものとは別に、「ああ」と感じ入ったものもありました。
それは不倫をする男女の話なんですけど、それを男の目線で語っているというもの。
川上弘美の「冬一日」という短編が大好きって何度か言いましたが、あれに通じるとこがあります。あ、そういえばあれは女の側の目線やったと思いますが。
「冬一日」の不倫男女の、あの男が実は自分で語らせたらこんなこと考えてたのか…
と考えてみるのも面白い。
いえ、全然別のお話です。男女のキャラクターも全然違います。
でも、人間の考えていることはわからないもんです。
「冬一日」の、えっとトキタさんだったっけ、がこっちの高之と同じ感慨を持つことも大いにありえるでしょう。

邪悪極まりない男の、ほんの一瞬胸の中にポッとうまれた純情なんてものもあるでしょう。またその逆も。
それほど極端ではなくても、人の心の中は絶えずいろんな色に変色する。
簡単に誠実、不誠実などと片付けられない。正義も不正義も、不幸も幸せも。
そして最後の短編では死んだ人が語り手となっている。死んでいても生きているみたいにその人は語るのです。
 
ああ、そういう小説だったんだなぁ。
読み終えて、本を閉じてその表紙をそっと撫でてしまいました。

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4月の上京は、クドカンのお芝居が主目的ではあったんだけど、そのお芝居に誘ってくれたネットのお友達が、「タバスコさんのせっかくの上京だから」といろいろに動き回ってくれて、在東京のネットのお友だちが集まってくれたわけです。

30代から60代までの、まあ、一言で申せば、「美しき人妻たちの集い」でございました。

一言では言い足りないのでもうちょっと修飾語を施してみますと、「春のTOKIO、桜は散ったが女ざかりはまだまだこれからの美しき人妻たちの宴」と言ってみてもよろしかったでしょうか。

第一夜は観劇。
第二夜が新宿での宴でございました。

二日目の昼間に時間があったのでもう一本お芝居を探そうか、何かいい催し物はないだろうかと思っていたところに、山田さんのイベントの情報が入ったわけでした。

土曜日の午後の山田さんとの歓談の時間の後、私は新宿へ向かったわけですが、山田さんに新宿までの行き方をもったいなくも教えていただき、恐れ多くも地下鉄乗り換え駅までもご案内いただいてしまいました。

で、新宿伊勢丹前での待ち合わせ。初対面の人妻が3人、それ以前に数回お会いしてる人妻2人、私を入れて6人の宴でございましたの。

初対面といえどもネットでたっぷりおしゃべりをしている間柄だからなのか、いきなり高テンションで会話が弾みました。

タバスコ本日53歳と相成りました。

その時は52歳だったんですけど、まずまずおもしろき50代を過ごしております。

60代の人妻も、先日お会いした74歳の、この方は既に人妻ではなくていらっしゃいましたが魅力的な同性の先輩達と交流がもてるのも、偏にインフォメーションテクノロジーの恩恵でございましょう。
でなきゃ、こんなど田舎に幽閉されたような身の私はこういう知己を得られることはなかったでしょう。

まだまだ、まだまだですよ。

もっともっとですよ。

生きていなくちゃいけません。

本日タバスコ母(京都在住)も84歳の誕生日です(同じ日が誕生日なんざんす)。

女の人生、いろんなサンプルをみて、学んで、まねて、追いついて追い越して生きてまいりましょう。



mixiの山田太一コミュで知り合ったご婦人がいらっしゃって、おもしろくてメールをやり取りしていました。

山田太一も好きだけどクドカンも好き。ついでにエレカシも好きで、まあ、ずいぶんと好みが似てますね、って話が弾んでいました。

4月にクドカンの芝居を見るのに東京へ行ったんだけど、直前にこのご婦人から「あなたが東京にいらっしゃるときに山田さんのイベントがありますよ。もうご存知かもしれないけど」ってお知らせいただいて、そんなこと知らなかったので調べたら、山田さんがお好きな浜口陽三さんの生誕100年記念展がらみで講演をされるらしい。定員50名の小さな集まり。慌てて申し込みました。山田ファンの師匠Aさんもご一緒に。

で、会場で先生にお目にかかれ、Aさんとお茶でもってところに私もお邪魔させていただき、貴重なお話をたっぷり聞かせていただくという幸運にありつけてしまったわけ。
このご婦人のおかげおかげ。

その時、「私はその日八戸に行っているので、そのイベントには行かれないのよ。残念。でも私の分も楽しんでいらっしゃって」なんて命を受けておりました。


そのご婦人から先週末「明日高松に参ります。お会いする時間はないけど、あなたはどこら辺りにお住まいなの?」というメールをいただき、高松の翌日には松山に向かわれるというので、「通り道ですよ」ってお伝えしたら、「一時間でもお会いしましょう。途中下車しますから」とのこと。

それが今週の月曜日のことでした。

最寄のJRの駅まで私のきちゃないekワゴン(ノルウェイの森色)でお迎えに参上しました。

初対面はドキドキします。

改札をでていらっしゃったご婦人はですね。74歳ってお聞きしていたよりは数段お若く見える方でした。
でも、でも74歳なんですよ!

74歳でクドカン大好き!っておっしゃってて、そして、そして驚くなかれ、四国への旅の目的というのは、陽水の全国ツアーの追っかけ途上なんですって(追っかけなんて言わないで。リピーターって言うのよ、って教えていただきました。リピーターって言うらしいですよ、昨今の追っかけは。)


陽水の話なんて初めて聞いたぁ!

八戸にも陽水を追っかけて行ってらっしゃったんですって!!

お昼時なのでさぬきうどんを食べさせるお店に入って、席に着くと「早く早く山田さんとお会いになったこと聞かせて、聞かせて」。

「喫茶店では山田さんは何を召し上がったの?」なんて好奇心いっぱいの表情で話をせがまれてしまいました。
すごくチャーミングな人。

私がその日先生にご署名をいただいたご本の、先生のご署名を見て、「これ、写真撮っていい?」
先生と撮った写真を眺めて「ステキステキ!」

初対面なのに話が途切れる暇もなく会話が弾んで弾んで、結局予定の電車を1本やり過ごしてしまわれました。



すごい!

いや、私も年の割にはなかなか頑張ってる方かななんて思ってましたけどね、まだまだヒヨっ子でございました。

74歳。
タバスコあと21年ございます。
付いていかせていただきます!

師匠と呼ばせてください。


もー、まいっっちゃったよー。

世の中にはステキな人がいるもんだ。
夕べの授業でね、小学生の男の子の算数の授業なんですけど、ちょっと目覚しいことがあったんです。


フジムラ君って子。
勉強嫌いなんです。っていうか何に対しても「面倒くさいー」と言うわけ。投げやりなんですね。
もう一人の男の子モリザネ君もそういう傾向はあるんだけど、こっちはまだ最低限やることはやってくれる、それと基礎はとにかく押さえてるんですよ。頭は多分かなり良い。
フジムラ君がどんどん駄目になっていくのを「どうしたもんかなぁ」って私なりに気に病んでた訳なんです。

で、昨日。
分数の通分の問題。

フジムラ君はまったく理解できてない様子。
先週には最小公倍数の出し方をしてて、やんやんゆってなんとか理解したのかな、あやしいなってところで今週通分のやり方を説明するとてんで聞いてくれない。聞いてくれないけど私は説明したのね。で「ほれ、今説明したとおりにやってみんかいさ!」って練習問題をやらせるとてんでできない。「めんどーくせーめんどーくせー」って連呼する。
で、2発ほど頭をぶちました。「こりゃ!ちゃんと聞かんかい!」って言うて。
えらそうにゆっても子どもはぶたれるとちょっと態度があらたまるのね。(ぶったのは初めてだから知らなかった)
で、もう一度説明する。今度はさっきより聞いている。
通分ってそんなに難しいもんじゃないじゃないですか。分母の最小公倍数を出して、そろえてやればいいだけでしょ。で、やって見せて、同じことをフジムラ君に「やってみ」っていうとできる。

「すごいすごい、フジムラ、アホちゃうやん!」ってやや大げさに誉める。何度かやらせる。できる。さっきぶった分今度は頭をなでなでする。「さわるな!」とか言うけどね、無視して撫でる。「フジムラ、意外とかしこいやんけ」とか言うてみる。

フジムラ君の表情が一瞬輝くようで、でも不思議なことにそれは悲しいものと交差したんです。

塾で教えていて、私は概ねあんまりできない子を教えることが多いんだけど、ずーっと共通してその子達から感じ取るもの、それは悲しみなんですよ。
学校の勉強で目覚しい結果を出せない自分をどの子もどの子もみんな悲しんでるってことを私は感じるんですよね。だからこのときのフジムラ君の目の中の悲しい曇りもすごく敏感に感じることができた(んだと思う)。
その私の反応にフジムラ君も呼応してくれたんじゃないかと思うんだけど・・・・

彼が次にしたこと。なんだと思います?

彼は、計算用に私が与えたメモ用紙に、きちゃない字で、「今わかってもあしたになったらわすれる」って書いたんです。

その時私は思わず涙がでそうになりました。
それって、フジムラ君の悲しい悲しい心の叫びなんですよね。

彼は彼なりに苦手な算数を理解しようと努力をした経験もあるんでしょう。でも、その努力がまるでざるで水をすくってるような徒労感しか残さないという経験もしているんでしょう。
何度かの不運な経験が彼にすっかり努力を投げ出させてしまった、のかもしれません。そういう自分をフジムラ君は自分でずっと悲しく思っていたんでしょう。自分は一人より馬鹿なんだと思い込んでいたのか知れません。

最初に書いた訴えの後、ものすごい勢いで同じような意味のことを立て続けに彼は書き続けたんです。
「100パーセントのうち99パーセントは次の日には忘れてる」
「わかってもわかってない」
「わからん、わからん、わからん」

きちゃない字がいっぱい書きなぐられていました。

「なんで次の日に忘れるか、わかる?」って聞いたら、「あほやから」って言うので、「それはちゃうな」とゆってやりました。

それはフジムラの聞き方が悪いねん。さっきみたいな態度で聞いて、ちょっと聞いてわかったつもりになってるからすぐ忘れるんやがな。
わかったと思ってから同じ問題を10回繰り返してやったら忘れへんにゃがな。先生の言うとおりにしてみ。

私はことさらにぞんざいな言い方でフジムラ君に命令口調で言い放って、「とにかくこの問題を文句言わんと全部解いてみ。」

と問題集の中から10問選んで彼にさせてみました。

彼は黙々と解いたんです。全部全部正解。

まだ足りなさそうにするので、後5問。

もっとやる?と聞いたら、前のページに戻って、「ここがわからん」と言うので、それは分数が分母と分子に同じ数でかけても割っても数の大きさに変わりはないという説明のところで、そのことを図を使って説明するとジーっと黙って聞いている。
あんまり深追いしてもあかんかなという計算もあって、「今日はここまで。あとは遊んでええで」と10分前に言い渡すと、晴れ晴れとマンガを書きはじめた。
隣のモリザネの練習問題を見てやると、これは全部正解していた。
残り5分間をご褒美に進呈すると二人はわけのわからない2次元上の戦争ゲームを始めて、没頭している。



さて、来週フジムラの態度は変わっているだろうか。
またふてくされたフジムラに戻っているかもしれないけれど、今までよりはちょっとはせんせーの言うことも聞いてみようという気になってくれたように思うねんけど。

だから夕べは帰り道の車の中で、「おしっ!」なんて雄たけびが何度も何度もタバスコの口から漏れたのでありました。



去年の秋に徒歩圏内に巨大ショッピングセンターがオープンした。
田舎ものタバスコはうれしくてうれしくてほぼ毎日通ってる。

サンマルクカフェもあるしミスドも!

田舎の中学生にとってミスドの開店はごっつうれしかったらしく(それまでは一番近いミスドまで車で3~40分かかってた)、塾では子どもたちに、「せんせーミスド買うてきてー」と催促されてしまうありさまであった。(つい、「すぐ近くやでー、歩いていけるねんでー」と自慢しまくってしまったから。)

しかし、タバスコがほぼ毎日通うのは、スーパーが入っているからであります。
毎日、カフェに通ったりドーナツ三昧していたわけではありません。

ここに入っているスーパーを仮にYと呼びましょう。(夢のある名前だから)
タバスコには結婚以来懇意にしているスーパーSがあります。(爽やかな名前だから)

Sは大変社員教育がゆきとどいている。
レジのお姉さんはみなとても気持ちがいい。名前どおりの爽やかさ。
マニュアルどおりではない心のこもった「ありがとうございます」が聞ける。かといって馴れ合い的な親しさを押し売りしない。真に過不足のない礼儀をわきまえているお姉さんたちなのだ。
もちろんまったくS一筋というわけにも行かず、たまにはちょっぴり浮気心が芽生えることも長い付き合いのうちにはありました。でも、帰るところはS・・・タバスコとSはそのような懇(ねんご)ろな関係だったわけです。

Yがオープンし、タバスコはオープンセールの間は、「ま、しゃあないやろ?そのうちSのもとに帰るさかいな」とSに対して一抹の後ろめたさは感じつつも、軽く心で手を合わせ、オープン記念特価品目当てでYに日参しておりました。

ところが秋のオープンから間もなく5ヶ月が過ぎようとしている早春のタバスコはいまだにYに通う日々。Sは日々に疎し。

何ゆえか。

それはYが連発するクーポン券のせいなのでありました。

たとえば日曜日にYで買物をすると、翌日から3日間限定の200円お買い物クーポンがレシートとともに強制的に手に握らされるのであります。

2000円のお買物をしたら一割引でっせ!

クーポンはそれだけに留まらず、ビールを買ったら次回のお買物時の割引も出てくる。それはハムであったり、パンであったり(これはもう何がなんだかで使いこなせず捨ててますが・・・)

しかも、ポイントカードに貯まったポイントはある数に達すると自動的に500円分のお買い物券になってレシートともに発行されてしまう仕掛け・・・

Sでは交換機で任意にポイント→お買い物券発行というシステムになっていた。だからどーんと貯めてどーんと使うということもできたのだが。(そういえば知らない間に12,500円分のお買い物券がたまっていたこともあった・・・→こんな事件、覚えてはります?
http://blog.livedoor.jp/tabasco526/archives/50857922.html

http://blog.livedoor.jp/tabasco526/archives/50887455.html


もらった500円券を失くさないうちに使いたいタバスコは(レシートと同じ紙質なので紛失しやすい仕掛けになっている)もらったら早い目に使いたいからまたYへ行く羽目になる・・・

日曜日にYへ買物に行くと200円割引クーポンをもらい、火曜日はポイント5倍デイだったりでまたYへ、金曜日は卵の安売りに釣られてまたYへ・・・てなことですっかりYの術中にはまりまくってSに戻れなくなってしまったのでした。

ごめんよぉ、S。


そして、ある日のYのレジで、タバスコは・・・

Sのお姉さんを発見してしまいました。

「あ」。
「あ」。

裏切り者たちの小さな叫びの余韻がYのレジ近辺に漂い消えて・・・

Sは更に日々疎くなっていくのでした。


プロフィール
HN:
タバスコ
年齢:
67
性別:
女性
誕生日:
1956/05/26
職業:
兼業主婦
趣味:
広範
自己紹介:
おもろいおばはん
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