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木曜日の塾で。

高校生のともみちゃんは月曜日に迫った学年末テストに向けて英語の教科書をさらっている。
ともみちゃんは学年中のトップクラスにいる。
ともみちゃんの通う高校は、並みの下という程度のC高校。

率直なところ、「ううむ、これでトップクラスなのか」とタバスコ先生はちょっとびっくりしたりもする。

当時学校間に格差を作らないという前提で京都の公立高校は小学区で割り振りされていた。(40年近く前の話だよ)
普通科の高校を進学先に選んだら選択の余地がなく、つまりかなり出来る子もそうでない子も同じ高校に進んだ。
出来る子は相当できて出来ない子は相当できなかった。
京大へ入る子もいればタバスコのような子も同じ教室で学んだのだった。
だから高校でトップクラスって言われたとき、正直「そんな子よう教えんわ」とびびったのであるが、ともみちゃんが質問してくることには今のところ答えられる、そういう程度なのだった。

ともみちゃんは美少女。
髪もおしゃれなカットで毛先は可愛らしくウェーブしている。睫毛もカールしてる。ちょっとお化粧してる?でも成績がいいから先生方にはお目こぼしいただいている風情。

テスト前といえども赤目を吊って勉強している風情はない。
「世界史だけ勉強する。後はちょっと見直す程度」なのだそうだ。

で、なぜか地理は苦手という話しになった。

「あ、先生も地理は苦手。群馬県の県庁所在地わからへん。知ってる?」と聞くと、「宇都宮?」という答え。
「ええ?宇都宮って埼玉ちゃうのん?」と言うタバスコ。でも自信はないので小さい声。
となりの中三のセリナちゃんに「ちゃう?」と聞くと、「私も地理苦手です」という答え。セリナちゃんは英語は良くできる。セリナちゃんの志望校は地元では名門のK高校である。
ともみちゃんがそこに口を挟んで、「カナダの首都はバンクーバーじゃないって知ってます?」と言う。
「バンクーバー?それってカナダ?」と言うタバスコ(アホ)。
バンクーバーにはネット友だちがいたことを思い出し、「あ、バンクーバーはカナダっぽい」と気づく。調子に乗って、「カナダの首都はキャンベラちゃう?」とやや大きめの声で言ってしまう。するとセリナちゃんが、「首都はシドニーでしょう」。ともみちゃんが「えええええ?それはカナダとちゃうで」

その時、一番端に座っていたセイカちゃんがこっそり笑っていることに気づいた。セイカちゃんは中学二年生。

「群馬県の県庁所在地は前橋。宇都宮は栃木」とセイカちゃんがすべてを明らかにしてくれた。「ああ、そうやそうや、栃木ってそういえばあったなー」とタバスコ(アホ)
ついでに「茨城は水戸」まで教えてもらちゃった!

その時タバスコの頭がひらめいた!

「カナダの首都はオタワ!カナダでスキーして骨をオッタワっておぼえるねんで!」

ヒカリが小さいときそんな風にして覚えた記憶が甦ったのだ!


インドのお化けはニューっとデリー
オーストラリアの人はキャンキャンベラベラ(そうや!キャンベラはオーストラリアの首都やん!)
フランスのパンはパリッとしてる

ええ気になって披露するタバスコ(アホ先生)


ともみちゃんが、「アメリカの首都はニューヨークじゃないんですよ」とアホのタバスコにそっと教えてくれた。

ありがとう。

みんなええ子や。

その時タバスコの錆びた頭がまたひらめいた。

そうやった、「アメリカの首都はワシントコ」やった!

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「卒業」見ました。

これ、初めて見ました。(高校映画研究部、副部長やったのに)

おもしろかったです。

つまり、ベンとエレーンってアメリカ式お見合いで知り合うんですね。

親が同僚で、年頃の娘と息子を持っていると、「んじゃ、ホームパーティーでも開いて二人を引き合わそう」

なんやー、アメリカにもお見合いがあるんやん、って見ました。

ミセスロビンソンがエレーンを身ごもったのが婚前交渉(このことばも古いなぁ、今となっては)でであったことを知ったときのベンの驚きも時代を感じさせたなぁ。その事実を「エレーンには秘密に」という母親の感覚も。
そもそも、できちゃった婚であったことを、あたかも非常に恥ずべき人生の汚点のように告白するところなんざ、40年で若い男女の貞操観念が激変したことの証しとして私は強く興味をそそられてしまった。

つい最近角田光代の「空中庭園」を読んだばかりだったんだけど、そこには、ラブホテル「山猿」(だったっけ?「ホテル野猿」だったかも)が自分の出生の(母親の胎内に発生した?)場所であることを両親から朗らかに聞かされている女子高生が登場していた。もちろん婚前交渉で。

まったく隔世の感あり、である。


にもかかわらず、全編から漂ってくる空気はまったく古臭くないのも不思議というか感心というか、ごっつおもしろかった。

ラストシーンの、バスの最後尾に座るベンとエレーンの表情に感極まって私は泣いてました。



多分、この映画が封切られた当時の私はこんなところで泣くなんて感覚は持ち合わせていなかっただろう。(中学一年かな?)


「卒業」という映画でどうしても思い出してしまうエピソードがある。

高校2年のクラスが解散するときだったかな?(選択授業クラスのお別れ会だったかもしれない)で、一人の男子(井上君)が、この映画のクライマックスシーン(ベンが教会のガラス窓越しに「エレーン!」と叫び、エレーンが「ベーーーン!」と叫び返すところ)をひとり芝居で演じたのだった。
とてもシャイな雰囲気の男子で、そんなことをするように思えなかったのに、してのけて、それが大受けで、受けた後まっかになってた井上君の顔。「卒業」といえば私には井上君の真っ赤な顔であったのだ。(昨日まではね。)


それにしても、ラストシーンの、ベンとエレーンの微妙な表情がなんとも印象的であった。

柴門ふみがいみじくも言ったことがある。(漫画のセリフの中で)

「結婚は、恋がゆっくり死んでいくことだ」と。

52歳のおばはんは、それを知っている。

それでもいいのだ。人生にああいう激情にまみれとんでもない行動を起こさせるそういう激情を一瞬でも手に入れた人生と、そうではない人生のどっちか選べるとしたら、恋の屍の無残な姿を知った後でも、私は前者を選ぶだろう。

ダンナが、「この話、ブログに書いてもええで」と言うので、めでたくダンナの許可のもと書きます。

ダンナは妻のブログにおいて、この100倍ほどの自分のプライバシーが侵害されていることを知らない。今日も平和な顔をして出かけていった。


この話、というのは、夕べG田工務店の専務のおごりでふぐ料理をご馳走になったという話である。

貧乏なダンナは今期初めてのフグであったらしい。
(思えば20年近く前の我が家のバブリー期には、フグの白子がヒカリの好物であった、という時代もあったなぁ)
今朝、「やっぱりフグはおいしいかったわー」とまだ余韻に浸って幸せそうであった。貧乏は、ある意味そのような幸福ももたらすものである。

そのG田工務店の話をしたい。

「ありふれた奇跡」で現在翔太がセメント左官の仕事を黙々とこなしているその現場こそG田工務店の現場なのである。

それを発見したのはダンナであった。

「あの現場で背景にいる作業員のヘルメットにG田工務店のロゴが入ってる!」と第2回放送の冒頭シーンで発見し、翌日にG田工務店の専務に電話をしたダンナ。
ダンナが専務に気軽に電話ができるという程度の、G田工務店というのはその程度の企業規模であるわけ(うちはそこの出入りの印刷業者に過ぎない)。
専務はそのことをご存じなかったらしい。ダンナの電話に「へええ」という反応だったとか。それを聞いた私は、「山田さんのドラマってことの重さを分かってないなぁ」と思ったのであるがそれが世間というものかもしれない。
夕べのフグはそのご褒美というわけではなく、ただ、仲間内の飲み会程度(出入り業者に過ぎないくせに、大きな顔をして仲間に入り込むのは、ダンナのキャラクターの勝利でもあるかもしれないが)。
その宴席で、「『ありふれた奇跡』に登場するG田工務店の現場」ネタでは多少は盛り上ったらしい。しかし、その場に居合わせた6名ほどのおっさんたちの誰一人としてこのドラマを見ていなかったらしい。
ま、ダンナの仲間のレベルとはそのようなものであろう。世間もそんなものだ。しかし、専務から、「来週からは見るように」とのお達しが下ったそうである。今後もG田工務店現場が撮影にずっと使われるらしいです。

目を皿のようにしておくと、現場のシーンに「G田工務店」の文字見えますから、皆さんも見ておいてね。(見たからと言ってフグはご馳走できないけどね)。

ちなみに、撮影協力の謝礼は30,000円也。
東京支店の現場監督以下社員数名で焼き鳥屋で散財しておしまいだったらしい。

まだ始まってもいないお話ではあるけれど、このタイトルだけで様々な想像が広がる。

番組宣伝などは私は極力みないようにしている。

始まる前に、自然にかき立てられる期待だけでもうお腹いっぱいになってしまう。

タイトルから想像するだけで十分エキサイティングしてしまう。

山田さんのドラマは、タイトルの付け方が秀逸だと思う。
作品自体のすばらしさの前に、タイトルが表している妙を誰も言及しないけれど(過去数回タイトルのつけ方の秀逸さを取り上げている人も数人いたのはいた)、何十年も経ってからそのドラマから発していたものがほんの短いタイトルに凝縮していたことに気づかされたりもした。

早春スケッチブック
それぞれの秋
岸辺のアルバム
迷路の歩き方
シャツの店
ふぞろいの林檎たち

(列挙しきれない・・・)

そういう経験に基づいて、まだ始まってもいないドラマのタイトルから、そのドラマが私にもたらしてくれるであろう感動を想像する、そのことの幸福を今かみしめている。

奇跡といえば、私は私の50数年の人生で山田太一という人のドラマにめぐり合えたことの奇跡を思う。
17歳という人間形成にとって貴重な時期にめぐり合えたことも併せてそれから52歳となった今日までなんと大きな喜びをこの人からいただいたことだろうと思うと奇跡という言葉を使いたくなってしまう。

地味でしょぼい片隅の一主婦の人生を、山田さんのドラマがどれほど励まし温めてくれたことだろう。

そして、幸運なことにその感謝しても仕切れない片隅の一ファンの気持ちの一端は山田さんにお伝えすることができた(と思っている)。

もう、これ以上のことは望まなくてもいいかな、と思う。

これが最後の連続ドラマと山田さんはおっしゃっている。

いつからか、「もう連続ドラマは書かない」宣言を山田さんはあっちこっちで口にされていた。
そのことを山田ファンの多くはどこかで諦め切れなくていた。
私も。(なんどか直訴したこともあったなぁ)

でも、もうこれが最後とおっしゃる山田さんの言葉に頷くことにしよう、と私は思っている。

抗い切れないものがあるということ、諦めなくてはならないものがあるということ。


そういうことを山田さんのドラマから私たちは学んだはずだから。


昨日あたりからぐっと寒くなりましたね。
師走気分も盛り上ります。

昨日タバスコは食器棚の整頓をしました。
これは、年末大掃除のスケジュールでは24日にすることにしていたんだけど、急遽その気になってしまい取り掛かりました(年末掃除スケジュールは毎年周到に立てるのであります。スケジュールどおりに進んだことはいまだかつて一度もありませんがスケジュールは立てることに意味があるので、全然かまへんのです。)

知らん間に不要な食器も増えていたのでかなり捨てました。

よく使う物を取り出し易い場所に移動するというのが今回のテーマ。
お椀(汁椀)、ご飯茶碗、中くらいの深鉢は毎回の食事に使うので一番いい場所に。今まで汁椀は一段上の棚にあったのね。
で、使う頻度の少ないものは思い切って引き出しの中に収めたり、硝子コップも常に使う3個以外は引き出しへ。
その他それぞれの食器を使う頻度を考えながら適切な場所へ移動、整頓。なかなかの頭脳運動を要する仕事なのでした。

すっきり整頓し終わって満足満足(午後から3時間くらいかかった)。

で、そのすっきり片付いた食器棚を眺めてしばし幸福感に酔う。
こういうところに主婦の幸福は潜んでいるのであります。
この幸福は十分味わわねばならない。
食器棚の整頓などは、他の家族の称賛は決して得られないので自分で自分の仕事に対してそれなりの対価(幸福感とか自画自讃とか)を与えることはとても大事なことなのです。

おお、私はすばらしい!

そんな私にご褒美としてちょっとお高めの洋菓子店の特製シュークリームをご馳走してあげよう、などと思いつくも良し。

さて、夕食時のこと。
なんどか食器棚から食器を出す際に躓きがある。
作業の流れが滞るのである。

お椀を出そうとすると、自然と目線は今までの三段目を狙っていて、手もそこへ行こうとするんですね。
で、ハッと気が付いて二段目に収められていることに気づく。
こっちの方がずっと取り出し易いのに体はまだ、「お椀は三段目」と覚えてしまっているらしくなかなか対応できないというわけです。

キッチンでのささやかな夕食作業中に、「慣性の法則」について思いを致してしまったわけです。(ま、ちょっと意味は違うけどな)


プリンセスプリンセスの「M」という歌にこんなのがありました。

あなたのいない右側に少しは慣れたつもりでいたのに
どうしてこんなに涙が出るの(後はあやふや)


食器棚の三段目にいたはずなのに今はそこにいないあなた(お椀)に慣れるまでにはもう少し時間がかかるのかもしれない。


注:去った恋人を汁椀に暗喩してる日記ではないからね。深読みしないように。
プロフィール
HN:
タバスコ
年齢:
67
性別:
女性
誕生日:
1956/05/26
職業:
兼業主婦
趣味:
広範
自己紹介:
おもろいおばはん
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